2歳〜4歳時、17戦10勝。
11月の新馬戦で2着以下に0.3秒差を付けてデビュー戦を勝利で飾る。
2戦目の白梅賞では距離短いためか後方から追い込む競馬になりハナ差2着だった。
素質を認められたスペシャルウィークは、果敢に重賞挑戦することになり1.7倍という戦績以上の人気に推されたことからも競馬ファンの評価も高かったと言える。
とりこぼした2戦目の雪辱を晴らす快走を見せて、きさらぎ賞(G3)で完勝し見事な初重賞制覇を果たしたのだった。
勢いに乗り弥生賞(G2)を連勝するも、本番のクラシック皐月賞(G1)ではセイウンスカイの3着に敗れてしまう。
しかし、雪辱を誓った日本ダービー(G1)では、2着に0.9秒差をもつける圧勝劇を演じたと同時に主戦の武豊に初日本ダービー制覇をもたらした。
そのまま休養に入った後、菊花賞の前哨戦である京都新聞杯(G2)を快勝し順調に思えたが、本番の菊花賞では皐月賞馬セイウンスカイにレコードで圧勝され涙を呑む結果となった。
その後ジャパンカップでも1番人気に支持されるものの、同期のキングマンボ産駒の大物外国産馬エルコンドルパサーの3着と勝ちきれないレースが続いた。
年が明け復帰戦のAJCC(G2)を難なく勝ち、次戦の阪神大賞典(G2)と連勝を決めた勢いそのままで天皇賞(春)(G1)を制覇しセイウンスカイに雪辱をはらした。 この頃から調教でも動かなくなり陣営は年内引退を発表。また凱旋門賞挑戦プランも掲げられ、その壮行レースとして春のグランプリ宝塚記念に挑んだが グラスワンダーにあっさり敗れプランは白紙となった。 休養後、京都大賞典で復帰をするが、まさかの大敗を喫した。体重が重かったという見方が大半ではあったが、ピークを過ぎたのではという声もチラホラ聞こえるようになった。 デビュー依頼3番人気以下がなかった馬が、天皇賞(秋)(G1)では4番人気になった事からも衝撃の大きさが窺い知れた。 しかし、白井調教師の渾身の仕上げが功を奏し不安をかき消すレースレコードで快勝。タマモクロスに続く2頭目の天皇賞春秋連覇を達成した。 続くジャパンカップでも凱旋門賞でエルコンドルパサーを破って勝利したモンジューなどの海外から参戦した馬も寄せ付けず完勝した。 ラストランとなった有馬記念(G1)では再びグラスワンダーと対戦。直線の攻防を凌ぎスペシャルウィークがハナ差で差し切り観客の「ユタカコール」に武豊とスペシャルウィークは応えてウイニングランを行った。 しかし、写真判定の結果、鼻の上げ下げの差でわずか4cm差で2着に敗れていたことが判明し、武豊は「競馬に勝って勝負に負けたという感じです」と苦いコメントを残した。 スペシャルウィークは、無事に競走馬としての幕を下ろし種牡馬入りのため引退した。
産駒は父同様スラリとした体形を受け継ぎ仕上がり早で完成が早いものの成長力という点では物足りなさが残る。 牝馬の方が柔軟性が受け継がれやすいのかアメリカンオークスを制したシーザリオ、クラシック2冠を達成したブエナビスタと大物は全て牝馬。 初年度は期待ほど走らなかったように産駒のデキにバラツキが多い種牡馬と言えるだろう。そろそろ牡馬の大物が現れて欲しいところだ。
年 | 出走 | 勝利 | AEI | 収得賞金 | |||
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頭数 | 回数 | 頭数 | 回数 | 順位 | |||
2003年 | 45 | 110 | 4 | 4 | 139 | 0.24 | 7585万8000円 | 2004年 | 125 | 482 | 41 | 48 | 29 | 0.67 | 5億6718万7000円 |
2005年 | 200 | 957 | 74 | 100 | 7 | 1.21 | 16億855万円 |
2006年 | 221 | 995 | 63 | 81 | 8 | 1.04 | 15億272万6000円 |
2007年 | 222 | 1,110 | 76 | 101 | 8 | 1.23 | 17億8505万円5000円 |
2008年 | 224 | 1,024 | 44 | 62 | 15 | 0.95 | 13億4634万7000円 |
通算 | 1,037 | 4,678 | 302 | 396 | - | - | 68億8572万3000円 |